2011/11/15

コンビニは建っている/セブンイレブンいわき豊間店


コンビニのある風景。それは、現代を生きる私達にとってもはや原風景と言えるのかもしれない。旅先、知らない土地や海外においても、コンビニを見つけては安心された経験のある人も多いのではないだろうか。コンビニは、私達の生活の中で灯火のような存在なのかもしれない。

震災前、豊間のビーチは、サーファーたちで賑わった。今、浜辺に人影は見当たらない。浜辺に建っていた住宅も今は、姿を消してしまった。近隣の住民は避難の為、人口は減ってしまい、街道を走る車の数もまばらである。
海辺を走る382号線沿いにセブンイレブンいわき豊間店は、今も営業を続けている。仮設の店舗と移動販売で店を切り盛りしているのは、オーナーのご夫妻と出向の従業員の方の3人。

店内には、パンやお弁当が少量並べられている。コンビニ特有のポスレジはない。
あとは、移動販売車にて、市内を移動しながら販売をしている。

今回のいわき市来訪において、私は、そこで生きる人々のくじけないたくましさを否応無しに感じさせられている。福島県を取り巻く状況は、周知のとおり、最悪なのかもしれない。しかし、そんな今でも、震災前と同様、「東北の湘南」と呼ばれたいわきにはサンシャインが降り注ぎ、そこで根を張る人々は、逆境をものともせず、精一杯生きている。

人口が減少してしまったこの地においての営業再開には不安があるとのことながらも、12月中旬に被災した店舗を修復してリニューアルオープンをするという。
豊間の灯火となるべく、コンビニはそこに建っている。
修復工事は、これから。
柱だけ残された被災した店舗の向こうには、静かな夕暮れの海が広がっていた。








(撮影を申し出た所、了承を頂き撮影をさせて頂いて参りましたが、ご主人と奥様はBLOGの掲載のご辞退をされたので、従業員の方のみ掲載しました。)

2011/11/11

久之浜、浜風商店街。


2011.11.8.福島県いわき市に訪れました。青空に白い雲が浮かぶ気持ちのよい天候。久之浜の<浜風商店街>にて、「始まりの写真」撮影を行って参りました。
ここでは、被災した久之浜商工会、商店が結束して商店街を9月3日にオープンしました。

私が訪れた火曜日の午前中は、各商店がオープンの準備等を行いながら、皆様それぞれ、外へ出て挨拶を交わしながら、ひなたぼっこしながらおしゃべりを楽しむ、和やかな様子でした。

突然お邪魔したにも関わらず、快く撮影を受け入れて頂き、皆様の写真を撮影して差し上げて参りました。










久之浜第一小学校の校庭の一角を利用して設営された<浜風商店街>。からすや食堂のご主人にお話を少し伺った所、やはり最初は、元あったお店で営業再開をしたいという想いが強くあったそうですが、現在のように、皆で集まってやるのも、今は楽しいとおっしゃっていました。

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<浜風商店街>に出店されている10店舗。上の写真の付箋が元あった場所を示す。

からすや食堂(飲食店)
スガハラ理容(理容所)
石井魚店(鮮魚小売)
リカーランドてんぐや(酒屋)
はたや(スーパー)
あかもの屋(駄菓子屋)
シューズショップさいとう(衣料品・クリーニング)
プラネットさとう(家電小売)
白圡建築設計事務所(建築設計)
久之浜町商工会





元あった商店街の今の様子を見に行ってみると、津波と火災の被害が甚大であったことを感じとれます。様々な困難がありながらも、前向きに笑顔が溢れる商店街を築き上げた<浜風商店街>の皆様には、こころから感動させられ、エールを送らずにはいられない気持ちになりました。
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翌日のお昼に、からすや食堂さんでチャーシューラーメンを戴いて参りました。
浜風を感じる美味でした。

久之浜商工会のブログ
浜風商店街の出来るまでや最近のイベント情報等が掲載されています。





2011/11/08

小名浜、始まりの風景。



福島県いわき市の小名浜港にて、いち早く営業を再開された直売所の丸克商店さんにての「始まりの写真」プロジェクト撮影を行って参りました。このエリアで営業を再開したのは、こちらの丸克商店さんのみ。
東京等の近郊各地から観光バスが続々と立寄り、私が居たわずかの時間にも、かなりの賑わいを見せていました。お忙しい合間のタイミングを見て、従業員さんの写真を撮影させて頂きました。




 震災前には、観光バスが溢れかえった、漁港周辺も、津波の被害で営業が出来なくなってしまい閑散とした風景が広がる中、丸克商店の賑わいは、異彩を放っています。
こちらの商店の一階部分にも津波が押し寄せて、暫く営業することが出来なかった中、ここまで復旧させた事には、丸克商店さんで働く方々の努力の賜であります。そこには、観光バス会社との連携をはかり、一商店の復興のみならず、観光名所でもある、小名浜漁港全体の復興の担い手でもある事を伺わせています。

当の小名浜港の水揚げはまだまだ少ないらしく、まして、福島原発事故による風評被害が輪をかけて復興までには、数々の関門が存在している事は確かです。

しかし、この人々の努力と心意気には感動せずにはいられない、始まりの風景がそこには確実に存在しているのです。



豊かな土地面積と、文化に富んだいわき市における「始まりの写真」プロジェクトは、困難な状況におかれながらも復興に向かう人々を追って、撮影を行って参ります。

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こちらは、同じく、震災後暫く休館を余儀なくされた「アクアマリンふくしま」水族館がオープン。さんまの研究施設としての評価も高い。



2011年11月25日リニューアルオープンの「ら・ら・ミュウ」に誕生する東北最大級の屋内型遊び場。http://www.lalamew.jp/index.php
観光都市のいわき市では、復興に向けて様々な試みがなされています。