2011/08/03

「始まりの写真」プロジェクト web GALLERYを新設しました。/「始まりの言葉」

「始まりの写真」プロジェクトBLOG開設以来、gallery_1~gallery_5として掲載してきました写真作品を新たに開設した「始まりの写真」プロジェクト web GALLERYに移設致しました。

多くの方々に当BLOGを閲覧頂きまして、プロジェクト活動の大きな励みとなっております。

新設の「始まりの写真」プロジェクト web GALLERYでは、写真作品と言葉によるレポート表現に特化をさせ、「始まりの写真」プロジェクトの深化を図りたいと考えております。
より伝えるべくメッセージを明確にし、また、今後更に増えていくであろうレポートに対応すべくこのような形態をとらせて頂きました。

独立した「始まりの写真」プロジェクト web GALLERYを引き続きご覧下さいますようお願い申し上げます。

震災発生の約2ヶ月後の2011年5月より、「始まりの写真」プロジェクトは、復興支援を応援するプロジェクトとして始まりました。
被災地の方々に写真を撮影して差し上げる、という活動をより多くの人に支援して頂くため、被災地以外でのチャリティ撮影を行って参りました。
賛同下さった方々のお力添えにより、全国各地から、チャリティ撮影のご依頼や写真展示のご依頼なども頂いております。
各地で賛同頂いた皆様には、改めて深く感謝の意を申し上げます。
今後も<笑顔のシェア>支援活動の輪は拡がることと感じております。

この活動の成果は、すぐには出ないのかもしれませんが、出発点から私が目的としている、家族の絆や、友情を深く感じながら、復興をより人に近い形で描いていけるということを、信じて今後も精進して参りたいと考えております。

「始まりの写真」プロジェクト web GALLERY
http://hajimarinoshashin-gallery.blogspot.com/


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「始まりの言葉」

日々、大震災の日は遠ざかっては行きますが、被災地では、まだまだ多くの困難が続いております。それは、新聞TV等のマスコミが伝える通りではあります。しかしながら、私の印象では、むしろ、伝えきれていないのではないかとさえ感じてもいます。

(マスコミ特有の制限要因として、時間とスペースに縛られるあまり、ある特定の事象ばかりを扱う傾向が強いと感じています。なかなか、実際のスケール感が実際の見た目と異なることは、よくあることです。一つの影を追うばかりでは、実態をつかめない。また、光ばかりを追い求めても現実離れをしてしまうものです。)

そして、人々はあの日の出来事を忘れてはいません。
被災地の赴いた先々では、震災当日、その後のお話を沢山聞かせて頂いています。
悲しみの話ばかりかというと、意外なことにそうでもなく、一つ共通していることとして、この活動を通して私が出会った人々は、あの日を起点に未来を見つめている事を話される言葉から感じています。

うまく言えないのですが、お話を伺った方々の多くから感じるのは、困難を突破するスイッチのようなものを手に入れたような印象を持ちます。

ある方はこう言いました。
「とんでもない、サバイバルでした。ここまで、どん底を体験したら、前を向くしかないのですよ。」

また、ある方はこう言いました。
「津波に流されたあの日の夢にうなされて、精神的にはかなりやられてしまい、仕事は随分休んだけど、会社も理解してくれたので、今も同じ仕事を続けています。解雇されなかった会社には感謝をしています。でも、決めたんです。これからの人生は、自分がいいと思うように生きていくと。だから、会社を休みたい時は欠勤届を出して、楽しむ。一度は死んだも同然ですから。」

これらの言葉には、その場しのぎの気持ちを紛らわせるような生半可なものはありません。
本当に、それだけの体験をされた方たちだからこそ、言える正直な言葉なのです。
言葉が真実だからこそ、語り継がれる言葉が色あせることは決してありません。
そして、手の中には、スイッチ。
被災地の人々は、復興の礎として、現実を見つめているのです。

予想していなかったこととして、「始まりの写真」は人の「始まりの言葉」をも引きだし始めているということに気付き始めました。

「始まり」が「始まり」を呼応し始めました。

「今、始めよう!」なんてかけ声は誰もかけてないのに。

「始まりの写真」プロジェクトは、<笑顔のシェア>で始まり、<始まりのシェア>へと導かれつつあるようです。これは、自然な成り行きです。
双方向、多方向のシェア活動は、全てが「始まり」ですから。


「始まりの写真」プロジェクトBLOGは今後も継続して、日々の活動を報告して参ります。

もう一人の息子さんはお風呂中でしたが、仮住まいの玄関にて3人で撮影。
帽子コレクターのご主人の頭の上には、津波に流され漂流した際にかぶっていた残された唯一のキャップ。
車ごと津波に流されながら軌跡の生還を果たしたご主人は、流れ着いた屋根の上で過ごし、3日後に救出された。
自宅は、全て流されてしまいましたが、仮の住まいで家族とともに暮らしています。

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